目次

2. インスタンスの起動

2.1 インスタンスの起動

EC2のホーム画面(EC2ダッシュボード)からインスタンスを起動します。
インスタンスとは作業に使用するハードウェアとソフトウェアの総体です。
[インスタンスを起動]ボタンをクリックしてください。 (AWSでは重要な操作のボタンはオレンジ色になっています)
ここで以下を入力します。

以上の設定を行った後、[概要]を確認の上[インスタンスを起動]をクリックしてください。

インスタンスが起動されたというメッセージが出たら、 EC2画面の[インスタンス]で[インスタンスの状態]が[実行中] であることを確認してください。 インスタンスには固有のIDがつきます。

2.2 インスタンスの種類

AWSのインスタンスには以下の3通りがあります。
本ページでは「オンデマンドインスタンス」のみを扱います。

  1. オンデマンドインスタンス : 必要なとき利用できる従量制である。
  2. リザーブドインスタンス : 利用日時を予約することができる。 長期間連続使用するときコストパフォーマンスがよい。
  3. スポットインスタンス : そのとき空いているリソースを利用することができる。 安価であるが利用は保証されない。

2.3 インスタンスの検索

利用可能なオンデマンドインスタンスとその料金は下記のページで確認することができます。
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/on-demand/
[リージョン]で[アジアパシフィック(東京)]を選択し、 [インスタンスタイプ]でCPUのときは[コンピューティング最適化]、 GPUのときは[高速コンピューティング]を選択します。
ここは稼働していることを表しているだけであり、 ユーザーが使用するには次項の条件が必要です。

2.4 インスタンス起動の条件

起動できるインスタンスのvCPU数にはユーザーによって上限があります。
その上限は[Service Quotas]([すべてのサービス]から探す) で確認することができます。
[クォータの管理]で[Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)]を選択し、 [クォータの表示]をクリックします。 ここで検索窓で"demand"と入力し、 "Running On-Demand Standard (A, C, D, H, I, M, R, T, Z) instances" を確認してください。 "適用されたアカウントレベルのクォータ値"が使用できるvCPU数の上限です。 (初期値は5vCPUです)
[アカウントレベルでの引き上げをリクエスト] で上限を上げるリクエストを行うことができますが承認されるとは限りません。
一般的には利用料金が重なると上限値が増えていきます。

2.5 利用料金

AWSではインスタンスの単価と使用時間から利用料金が計算されます。 使用時間はインスタンスの起動から終了までの時間であり、秒単位で測ります。 月単位で請求されます。
今月の使用料は"Billing and Cost Management"で確認することができます。
AWSには無料利用枠がありますが、無料の範囲ではまともな作業はできません。

2.6 ファイルの保存について

AWSでは既定状態では、インスタンスを終了するとファイルはすべて消去されます。 ボリュームを永続化させるには、インスタンス起動時に、 [ストレージを設定]→[新しいボリュームを追加]→[終了時に削除]→[いいえ] とすると可能になりますが、 インスタンス終了後も費用が発生することに注意してください。
本ページではインスタンス終了時にボリュームを削除し、 毎回設定することを想定しています。
面倒なようですがスクリプトで作業を自動化しておけば、 ログイン時の定型的な作業ですみます。

2.7 ボリュームの種類

AWSではハードディスク(保存媒体)をボリュームと呼びます。 EC2ではEBS(Elastic Block Store)が標準であり、本ページではこれのみを使用します。

2.8 リージョン

AWSではハードウェアの設置場所を"リージョン"と呼びます。 本ページではアジアパシフィック (東京)(ap-northeast-1)を想定しています。