円偏波を放射するグリッドアレーアンテナを考えます。([9] Chapter15)
図1にアンテナ形状を示します。無限に広いグラウンド板を考えています。
形状は文献[9]のrLP=9.5mmと同じです。
-Xの端を給電し、+Xの端を50Ωで終端します。給電点と負荷の距離は275mmです。
図2に反射係数を示します。文献[9]のFigure15.12と異なり整合がとれていません。
図3にXZ面の放射パターンを示します。文献[9]のFigure15.8と異なります。
上記の結果は摂動素子(ループの一部の突起)の有無であまり変わりません。
本ケースでは文献[9]との違いの原因は不明です。
図4にアンテナ面から5mm上の面の電界分布を示します。
図1 アンテナ形状 (グラウンド板あり、図の使い方は4.4参照)
図2 反射係数 (5.0-7.5GHz, Z0=50Ω)
![]() (a) 6.0GHz |
![]() (b) 6.3GHz |
図3 放射パターン (XZ面) |
図4 電界分布 (Z=7.5mm面, 6.3GHz)
◆入力データ(右クリック+[保存])
CP_GAA.omm
◆データ作成ライブラリ用ソースコード(右クリック+[保存])
CP_GAA.c
次に、同じく円偏波を放射するグリッドアレーアンテナを考えます。([9] Chapter15 Exercise)
図5にアンテナ形状を示します。無限に広いグラウンド板を考えています。
中央に4本の給電点を立て、その位相は順に0,90,180,270度としています。
図6に反射係数を示します。給電部周辺の形状を調整することによって12GHz帯で整合をとることができます。
図7にXZ面の放射パターンを示します。赤が主軸、青が副軸です。
その差が軸比(Axial Ratio)になります。
文献[9]のFigure15.16と異なり12.0GHzで大きなサイドローブが見られます。
本モデルは形状の対称性から計算上は常に+Z方向で円偏波(軸比=0dB)になります。
図8に指向性利得の周波数特性を示します。文献[9]のFigure15.15と比べると高周波側で低下していますが、
12GHz帯で20dBiを超えている点は共通です。
図9にアンテナ面から4mm上の面の電界分布を示します。
図5 アンテナ形状 (グラウンド板あり、図の使い方は4.4参照)
図6 反射係数 (11.5-12.5GHz, Z0=50Ω)
![]() (a) 11.7GHz |
![]() (b) 12.0GHz |
図7 放射パターン (XZ面) |
図8 指向性利得の周波数特性 (11.5-12.5GHz)
図9 電界分布 (12.0GHz, Z=5.75mm面)
◆入力データ(右クリック+[保存])
CP_GAA2.omm
◆データ作成ライブラリ用ソースコード(右クリック+[保存])
CP_GAA2.c