2.4の受信電力の計算において、送信点と受信点のアンテナの利得が入ります。
利得は伝搬経路の角度に依存するのでアンテナの指向性が必要になります。
アンテナの指向性については以下の4通りを考えます。
極座標については図2-6-1を参考にしてください。
(1) 無指向性、偏波あり
(2-6-1)
(2) ダイポール型、偏波あり
(2-6-2)
ここで、r0はダイポール軸の単位方向ベクトル、
wは3dBビーム幅です。
Kは後述する電界利得です。
(3) ビーム型、偏波あり
(2-6-3)
ここで、(θ0,φ0)はビームの中心、
(wθ,wφ)はθ,φ方向の3dBビーム幅です。
Kは後述する電界利得です。
図2-6-1 極座標
図2-6-2にそれぞれの指向性の一例を示します。
アンテナの指向性は3.1のGUIの[アンテナ]タブで確認することができます。
図2-6-2 アンテナ指向性(無指向性、ダイポール型、ビーム型)
アンテナの電界利得は次式で計算されます。
ここで、(θmax,φmax)は最大放射方向(ボアサイト)です。
(2-6-4)
アンテナの偏波については以下の4通りを考えます。
円偏波の定義は式(2-6-5)の通りです。
電界ベクトルの大きさの2乗は式(2-6-6)で計算されます。
(2-6-5)
(2-6-6)