目次

1. 概要

1.1 プログラムの概要

目的
本プログラムは深層学習(deep learning)とモーメント法[1][2]を用いて、 線状アンテナの遠方界または近傍界放射パターンから、 アンテナ上の電流分布とアンテナの形状を推定するものです。

モーメント法
平面内に複数個の完全導体の線分から成る線状アンテナをとり、 その一点を給電するモデルを考えます。
アンテナをワイヤグリッドモデルに分割し、 その上を流れる電流分布をモーメント法を用いて計算します。
得られた電流分布から遠方界または近傍界の放射パターンを計算することができます。
以上の操作をアンテナ形状をランダムに変えながら多数回行います。
これによってアンテナ形状と放射パターンの多数の組(データセット)が得られます。
プログラミングにはCを用います。

深層学習
上で得られたデータセットを用いて深層学習により学習します。
ニューラルネットワークの入力は放射パターン画像、 出力はアンテナ上の電流分布です。
これにより、放射パターンから電流分布を推定することができます。
プログラミングにはPythonとPyTorch[3]-[5]を用い、 深層学習にはCNN(畳み込みニューラルネットワーク)の一種であるResNet[6][7]を用います。

1.2 更新履歴