目的
本プログラムは深層学習(deep learning)とモーメント法[1][2]を用いて、
遠方散乱パターンから完全導体の形状とその上の電流分布を推定するものです。
モーメント法
平面内に複数個の完全導体の長方形(以下、物体)をとり、それに平面波が入射するモデルを考えます。
物体をワイヤグリッドモデルに変換し、
その上を流れる電流分布をモーメント法を用いて計算します。
得られた電流分布から遠方散乱パターンを計算することができます。
以上の操作を物体形状をランダムに変えながら多数回行います。
これによって物体形状画像または電流分布画像と散乱パターン画像の多数の組(データセット)が得られます。
プログラミングにはCを用います。
深層学習
上で得られたデータセットを用いて深層学習により学習します。
ニューラルネットワークの入力は散乱パターン画像、出力は物体形状画像または電流分布画像です。
これにより、散乱パターンから物体形状または電流分布を推定することができます。
プログラミングにはPythonとPyTorch[3]-[5]を用い、
深層学習にはCNN(畳み込みニューラルネットワーク)の一種であるResNet[6][7]を用います。