目次

2. アンテナモデル

2.1 モーメント法のアンテナモデル

図2-1にモーメント法のアンテナモデルを示します。 X一定面の中に多数のアンテナセルを置きます。 セルの有無は指定した確率でランダムにとります。 X=0面を無限大のグラウンド板とします。 給電点はアンテナ面の中央とグラウンド板の間にとります(同軸給電)。
表2-1に各パラメーターの値を示します。


図2-1 モーメント法のアンテナモデル

表2-1 モーメント法の計算条件
パラメーター
アンテナセル数Ay,Az10, 10
アンテナセルサイズDy,Dz10mm, 10mm
アンテナセル確率0.5
アンテナセル分割数1, 1
アンテナ高さH20mm
線分半径2mm
グラウンド板X=0面無限大
給電点位置アンテナ面中央とグラウンド板の間
周波数3GHz(λ=100mm)
遠方界0<θ<180度, -90<φ<+90度, 40x40分割
近傍界X=60mm面, -130<Y<+130mm,-130<Z<+130mm, 26x26分割

図2-2、図2-3に遠方界を示します。 X=0面が無限大のグラウンド板であるために+X半球面のみ意味があります。


図2-2 遠方界面上パターン(XZ面)


図2-3 遠方界全方向パターン(3D表示)

図2-4、図2-5に近傍界を示します。


図2-4 近傍界面上分布図(X=60mm面)


図2-5 近傍界面上分布図(3D表示)

表2-2にモーメント法の計算時間の内訳を示します。 1000回の計算時間を1000で割った値です。 言語はCとPythonの2通りで実装しています[2]。 PythonではNumba[4]を使用しています。

表2-2 モーメント法の計算時間の内訳
(1アンテナ, 1スレッド, 単位:msec, CPU:AMD Ryzen 7 8840U)
言語電流分布遠方界近傍界合計
C9.21.114.524.8
Python8.16.776.190.9

2.2 FDTD法のアンテナモデル

図2-6にFDTD法のアンテナモデルを示します。 モーメント法と同じくX一定面の中に多数のアンテナセルを置きます。 セルの有無は指定した確率でランダムにとります。 X=0面を有限の大きさのグラウンド板とします。 給電点はアンテナ面の中央とグラウンド板の間にとります(同軸給電)。 誘電体基板の比誘電率と導電率は任意に設定できますが、 ここでは(誘電体が扱えない)モーメント法に合わせて誘電体は空気とします。
表2-3に各パラメーターの値を示します。


図2-6 FDTD法のアンテナモデル

表2-2 FDTD法の計算条件
パラメーター
アンテナセル数Ay,Az10, 10
アンテナセル確率0.5
アンテナセル分割数1, 1
セルサイズDx,Dy,Dz10mm, 10mm, 10mm
FDTDセル数19x26x26
アンテナ高さH20mm
グラウンド板X=0面, 140x140mm
誘電体基板140x140mm, εr=1, σ=0S/m
給電点位置アンテナ面中央とグラウンド板の間
吸収境界条件Mur一次
タイムステップ数1000
周波数3GHz(λ=100mm)
遠方界0<θ<180度, -90<φ<+90度, 40x40分割
近傍界X=60mm面, -130<Y<+130mm,-130<Z<+130mm, 26x26分割

図2-7、図2-8に遠方界を示します。


図2-7 遠方界面上パターン(XZ面)


図2-8 遠方界全方向パターン(3D表示)

図2-9、図2-10に近傍界を示します。


図2-9 近傍界面上分布図(X=60mm面)


図2-10 近傍界面上分布図(3D表示)

表2-4にFDTD法の計算時間の内訳を示します。 100回の計算時間を100で割った値です。 FDTD法では近傍界の計算は電磁界分布の計算に含まれています。 言語はCとPythonの2通りで実装しています[3]。 PythonではNumba[4]を使用しています。

表2-4 FDTD法の計算時間の内訳
(1アンテナ, 1スレッド, 単位:msec, CPU:AMD Ryzen 7 8840U)
言語電磁界分布遠方界近傍界合計
C161130-291
Python246145-391