目次

2. 動作環境と開発環境

2.1 動作環境

動作環境は以下の通りです。

2.2 開発環境

開発環境は以下の通りです。

(1) Anaconda3 [2]
Pythonの豊富なパッケージやライブラリーを管理するツールです。 Anacondaをインストールすると(2)~(6)もインストールされます。 ライブラリー間のバージョンの整合性を管理しています。

(2) Python 3.11.8 [1]
Python言語の本体です。

(3) NumPy 1.26.4 [3]
Python標準の数値計算ライブラリーです。 配列演算について高度のチューニングが行われています。並列化機能も持っています。

(4) Numba 0.59.0 [4]
Python用のJIT(Just in Time)コンパイラーです。 関数単位で高速化します。並列化機能も持っています。
NumbaはAnacondaが開発したものでAnaconda以外の環境ではインストールが面倒と言われているので、 Numbaを使用するならAnacondaを推奨します。

(5) Spyder 5.5.1 [5]
Python用の統合開発環境(IDE)です。プログラムの編集、実行、デバッグを効率よく行うことができます。

(6) IPython 8.20.0 [6]
SpyderにおけるPython実行環境です。REPL (Read-Eval-Print Loop) 機能も持っています。

その他、以下のライブラリーも使用します。

(7) MPI for Python 3.1.4 [7]
PythonとMPIを用いて並列計算します。 使用するには、Anaconda Promptで "conda install mpi4py" が必要です。

(8) Numba for CUDA GPUs [8]
PythonとCUDAを用いてGPUで高速計算します。 Numbaに含まれます。

(9) CuPy 13.0 [9]
Pythonを用いてGPUで高速計算します。NumPyと同じ使い方ができます。 使用するには、Anaconda Promptで "conda install -c conda-forge cupy" が必要です (CUDAが既にインストールされているとき)。

図2-1 Spyder

2.3 プログラムの実行法

Pythonプログラムの実行法には以下の3通りがあります。

(1) Spyder で実行する方法

Spyderにおいて以下のいずれかを行います。

(2) Anaconda Prompt で実行する方法

スタートメニューで "Anaconda3" -> "Anaconda Prompt" を起動し、 Pythonプログラムがあるフォルダに移動した後、以下のコマンドを実行します。

> python プログラム名.py
> mpiexec -n 8 python プログラム名.py (MPIを使用するとき、数字はプロセス数)

(3) Windows ターミナルで実行する方法

Microsoft Store で Python をインストールした後、 スタートメニューで "ターミナル" を起動し以下の作業を行います。 (いずれも1分程度時間がかかります)

> pip install numpy
> pip install numba
> pip install mpi4py
> pip install cupy-cuda12x (CUDA 12.Xがインストールされているとき)
> pip install matplotlib (ここでは不要ですが図形出力を行うとき)
その後、"ターミナル" でPythonプログラムがあるフォルダに移動した後、 以下のコマンドを実行します。
> python プログラム名.py
> mpiexec -n 8 python プログラム名.py (MPIを使用するとき、数字はプロセス数)