下記文献を参考に図1のテーパースロットアンテナを計算します。
スロット部の一か所を電圧給電し、一方は空洞の先端を短絡し、他方をテーパー状にして放射します。
テーパー形状により広帯域で動作することが期待できます。
以下の三つのモデルを考えます。
図1 計算モデル (左からTypeA,B,C)
反射係数を図2に示します。
TypeBはTypeAと比べて低周波での反射係数が小さくなることがわかります。
TypeCはTypeBと比べてさらに低周波での反射係数が小さくなり、文献の結果と一致します。
これは周囲の長さが延びたことによるものと思われます。
図2 反射係数 (0.5~4.5GHz、左からTypeA,B,C)
図3(1GHz)と図4(2GHz)にZ面の放射パターンを示します。
+Y方向に水平偏波(Eφ)が放射されます。
図3 放射パターン (1GHz、Z面、左からTypeA,B,C)
図4 放射パターン (2GHz、Z面、左からTypeA,B,C)
文献:
[1] 笹森崇行, テーパスロットアンテナの小形化に関する検討,
電子情報通信学会論文誌, Vol.J105-B, No.2, pp.31-33, 2022年2月
[2] 笹森崇行, テーパスロットアンテナの周波数帯域の下限周波数の低減,
電子情報通信学会総合大会, B-1-144, 2022年3月
◆データ作成スクリプト:
TSA.vbs