図1に示す電波暗室を計算します。
電波暗室の大きさは10x5x5mとします。
壁の全面に磁性体の電波吸収体を貼っています。
壁の背後は完全導体、その手前に厚さ40mmの平板上の磁性体、
さらにその手前に高さ150mm、ピッチ100mmの山型の磁性体を置いています。
磁性体の比誘電率=10、導電率=0.2[S/m]、比透磁率=10、導磁率=30000[1/Sm]とします。
周波数=300MHz、セルサイズ=10mmとします。セル数は1000x500x500=250,000,000です。
壁の一端から1.5m離れた点の高さ1.5mに送信アンテナとして垂直ダイポールアンテナを置きます。
計算時間はFOCUSスパコンFシステム(GPU)1ノードで386秒、使用メモリーは7.4GBです。
タイムステップ数は5200です(収束判定条件=0.001)。
図2にZ=1.5m面の電界分布を示します。壁の反射により定在波が発生していることがわかります。
図3はX方向線分上の電界分布です。
図1 計算モデル(図の奥行方向の吸収体を除いた状態)
図2 電界分布(Z=1.5m面, 300MHz)
図3 電界分布(X方向線分上、Y=0m、Z=1.5m, 300MHz)
◆入力データ(右クリック+[保存]): ansitsu10m_300MHz.ofd